血栓といえば、冬のシーズンに多いイメージですが、汗を多くかき、脱水症状になりやすい夏のシーズンに起こる「夏血栓」にも要注意です。
記録的な猛暑の中、特に熱中症が全国各地深刻な状況です。
しかし、それ以上に恐ろしいといわれる「夏血栓」は一見すると熱中症と間違えやすく、正しい処置が遅れると突然死の可能性があるといいます。
今回は熱中症を見分けが難しい「夏血栓」について、症状や日常生活で心がけると良い予防策や生活習慣、予防効果のある食べ物についての情報をわかりやすくまとめます。
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目次
夏血栓とは・・・
恐ろしい「夏血栓」ですが、一体どんなものなのでしょうか。
夏血栓の特徴や症状についてまとめます。
池袋大谷クリニック院長の話によると・・・
TV番組の中で、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫医師がお話されていた内容をまとめました。
血栓は、例えると、「水道管などの曲がっている部分や二股などに分かれている部分がサビができたりゴミが溜まったりすること。」だそうです。
血栓とは、血液に含まれるタンパク質や血小板が溜まってしまうことをいい、この血栓のかたまりがはがれて血管の中を流れていき、脳の細い血管に詰まってしまうと、そこより先の細胞が壊死(えし)してしまいます。
これが脳梗塞の原因になります。
心臓に詰まれば心筋梗塞となり、肺に詰まれば肺血栓塞栓症を引き起こします。
「誰でも起こる可能性がある。」
ということです。
とても恐ろしい病気だということがわかりますね。
その他、大谷医師はこうも警告しています。
急性肺血栓塞栓症と診察を受けて治療した場合の死亡率は2%から8%。
しかし、夏血栓とわからず適切な治療が行なわれなかった場合の死亡率は30%に上がる、とのこと。
突然死の可能性も
夏血栓によって脳梗塞や心筋梗塞、肺塞栓症などを引き起こす可能性があることがわかりました。
それにしても「死亡率30%」とは高すぎる数字ですね。
熱中症による搬送患者の死亡率は1%ですから、その深刻さが分かります。
さらに気温30℃を超えると65歳以上の高齢者の脳梗塞による死亡率が上昇するのだとか。
さらに32℃以上になると死亡率が1.66倍に急増するそうです。
つまり、突然死の可能性が高まるということです。
急性肺血栓塞栓症の死亡例の40%が発症1時間以内の突然死というデータもあります。
もし苦しいと感じたら、自分で判断しないで早めに病院で検査を受けたほうがいいでしょう。
夏の暑い日に急に気分が悪くなれば、まず熱中症を疑いたくなりますが、夏血栓の疑いもあるということを忘れないようにしましょう。
冬に起こる血栓は「温度差」で起こる
冬の血栓症は暖かい部屋から急に寒い屋外に出た際に、急激に血管が収縮し、血流が早くなってしまうことで、血栓がはがれ、脳や心臓の血管を詰まらせることに繋がることが多いと言われています。
夏に起こる血栓は「脱水症状」が深く関係
夏の血栓はとにかく「脱水症状」が深く関係します。
脱水症状により、血液がドロドロになりやすく血栓ができやすくなります。
これが血管を詰まらせる原因に繋がります。
実は、脳梗塞が一年でいちばん数多く発症する時期は夏なんだそうですよ。
熱中症と間違えやすい症状。その違いは?
夏血栓が恐ろしいことはわかりますが、実際、素人には自分が熱中症なのか、夏血栓なのか判断が難しいですよね。
脱水で血液がドロドロなって血栓ができ、これがはがれて血液中を流れ出すと、以下のような初期症状があらわれます。
めまい
倦怠感
頭痛
これは熱中症とほぼ同じ症状ですね。
さらに、
手足が動かなくなる
しゃべりづらくなる
ろれつが回らなくなる
呼吸が苦しくなる
といった症状が出ると「夏血栓」の疑いがあります。
このことからもわかるように、初期性が熱中症と似かよっていることが、熱中症と間違われやすい原因です。
倦怠感の他にしびれや呼吸困難が起こる場合は、自分で判断せず、早急に病院に行きましょう。
汗の色にも注意しましょう
動いた後に着ていたシャツなどが黄色くなっていた場合は、脱水症状に注意する必要があります。
夏血栓かな?と思ったら。
熱中症の場合は、体を冷やすなどの処置をします。
ですが、夏血栓による脳梗塞などの場合は、血栓を溶かさなくてはいけません。
まずは病院へ行き治療を考えましょう。
気づかずに放って置くととどうなる?
熱中症と自己診断し、判断を間違えたために障害が残ったという事例もあるそうです。
また、血栓が肺や脳の血管に詰まったまま放って置くと、脳梗塞や心筋梗塞、肺塞栓といった突然死の原因になります。
夏血栓になりやすい人の特徴
夏血栓になりやすい人の特徴をまとめました。
あなたも当てはまるかチェックしてみてください。
高コレステロール値の人
高血圧の人
同じ姿勢を続ける人
血糖値が高い人
脂質異常症
糖尿病の人
夏は冷たいビールやアイスクリームなど糖質を多く摂取するため、血糖値が高くなり血がドロドロになりやすくなります。
また、「同じ姿勢を続ける人」では、トラックの運転手の方やデスクワークの方など、何時間も同じ姿勢でいると肺血栓塞栓症を発症しやすくなるデータもあります。
飛行機やクルマなどの狭い座席に長時間同じ姿勢で座ったりして、血管が圧迫されている場合も同様です。
座りっぱなしの人は股関節や膝が曲がって血流が悪化し、血栓ができやすくなるそうですので、覚えておきましょう。
夏血栓の予防法
さて、きになる予防法です。
普段から誰でもできる予防法をご紹介します。
「水分を多めにとる」こと
1日1.5リットルを目安にミネラルや塩分を含んだ水分をとりましょう。
1時間に100ccほどの水分補給が望ましいです。
もし「脱水症状かも」と気づいたら、最近は、熱中症対策で注目されている「経口補水液」を摂取することも有効です。
代表的なのは大塚製薬の「OS-1」ですが、他社からも多数経口補水液が発売されています。
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価格も多様ですので、ご自分にあったものを常備しておくと安心かもしれません。
夏血栓に効果のある食べ物は?
血液をサラサラにする食物がポイントです。
タマネギ
納豆
ココアミルク
チョコレート
など。
特に納豆に含まれているナットウキナーゼは血栓を予防する効果があると知られています。
日頃からドロドロ血にならない食べ物を摂取することが大事なんですね。
夏血栓に効果のある生活習慣は?
とにかく同じ姿勢でいないこと。
そして脱水症状にならないようにこまめに水分補給をすることです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
お役に立てる情報をお届けできたでしょうか。
専門家によると、誰でも夏血栓になる可能性を持っている、とのことですが、
夏血栓の最大の原因である「血液がドロドロ」な症状を抱えている人、もしくはそうなりやすい生活をしているかも深く関わります。
こういう特徴のある人は、夏の暑さで脱水症状を起こし、治療が遅れると、血液中に血栓が詰まりやすくなります。
そして、脳梗塞や心筋梗塞、肺塞栓症などを引き起こし、突然死へと繋がる可能性がありますので注意が必要です。
猛暑で今もっとも危険とされている「熱中症」の症状と間違えやすいことも治療が遅れる原因です。
初期症状がほぼ同じということで間違えられやすい夏血栓ですが、進行すると、倦怠感などのほかに「めまい」「しびれ」などの症状が現れます。
異変に気づいたらすぐに病院へ行き診察を受けることを強くおすすめします。
また、その予防法としては、「水分をたくさんとる」ということがポイントです。
普段から1時間に100ccほどの水分を摂取することが理想的です。
その他、血液サラサラ効果のある食物を効率的に摂取することも大切だということがわかりました。
そして、普段からの生活習慣や心がけ次第で恐ろしい夏血栓を予防することができます。
正しい情報と生活習慣で、この暑い日本の夏を健康で安全に過ごせるよう気をつけましょう!
それでは最後までお読みいただきましてありがとうございます。
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