こちらの記事では、政府が配布するマスク(=アベノマスク)について「布マスク(ガーゼマスク)を洗うのは簡単かどうか」を調査しています。

現在、新型コロナ感染症拡大の影響で、厚生労働省と経済産業省が合作した「布マスクをご利用のみなさまへ」という動画がYouTubeに公開されています。
動画を見ても、洗剤や漂白剤をはじめ、洗い方など「よくわからない」と不安に感じた方も多いのでは?
- 「洗濯用洗剤」は何を使う?
- 「大きめの桶(おけ)」て何?
- 塩素系の漂白剤って何?
- 布マスクを洗うのにどのくらい洗濯時間がかかる?
- 化粧汚れはきれいに落ちる?
- 布マスクを洗うと縮む?
- 洗濯すると何回まで使える?
など布マスク(ガーゼマスク)の洗濯には「疑問」が多く、「本当に簡単にできるの?」と不安になります。
下記で注意点などをわかりやすく検証していきますのでぜひお役立てください。
他にも「マスク関連」の記事を書いています。
よろしければどうぞ。
⇒おすすめ!マスクにファンデーションや口紅の化粧がつかないスプレー3選
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⇒使い捨てマスク2日使うには?正しい洗い方と乾燥方法!効果と注意点
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目次
厚生労働省と経済産業省が作成した動画はコチラ
こちらが厚生労働省と掲載産業省がコラボして作成した「布マスクをご利用のみなさまへ」というYouTube動画です。
3分29秒で見ることができます。
ガーゼなどでできた「布マスク」専用の洗い方を説明している動画です。
ご覧になってどう感じましたか?
私の個人的な感想は、以下の通り。
- 「どの洗剤を使えばよいのかわからない」
- 「手順が多くて面倒くさい」
- 「時間がかかる」
とはいえ、布マスク(ガーゼマスク)を洗って使い回す前提ですから、正しい「洗濯方法」や「洗い方」をマスターしておきたいものです。
下記に実際に布マスクを洗ってみて疑問に思ったこと、解決したことや注意点などをまとめてみました。
簡単?布マスク(ガーゼマスク)洗い方の疑問と注意点

早速実践してみましたが、とにかく動画の通りに漂白剤で洗う手順まで実践すると、たった1枚のマスクを洗うのに30分以上かかります。
準備を整えることから始めると、手間やスタミナがかかり、「毎日洗うのは面倒くさいな」と感じました。
布マスクの洗い方にはわからないことが多い

布マスク(ガーゼマスク)を洗うのに、手間がかかったり時間がかかるのには理由があります。
「よくわからないことが多い」ことが原因です。
新型コロナウイルスの感染予防をしっかりやるための「布マスクの洗濯」なのに、わからない事や難しくおもう事があると不安になりませんか?
これではせっかくの布マスクを全国に配布した政府の取り組みも無駄になってしまいます。
というわけで、個人的に「よくわからないこと」をピックアップしてみました。
衣料用の洗剤ってどれがいいの?

(「布マスクをご利用のみなさまへ」参照)
衣料用洗剤と言われても、普段洗濯物をしない人だと「???」ですよね。
衣料用洗剤のおすすめと注意点
動画からすると、「粉洗剤」ではなく「液体洗剤」を推奨しています。
そして、これは、動画にはありませんでしたが、「中性」と表示してあるものを使用しましょう。

↑洗剤の裏面に「中性洗剤」と書かれていますので確認しましょう。
- 衣料用の液体洗剤を使う
- 「中性洗剤」を使う
衣料用洗剤の具体例
例えば、下の「ニュービーズ」や「ボールド」なら柔軟剤入りの洗濯用中性洗剤で、使いやすいです。
香りもあまりきつくないので、家族で使えます。
今から買うなら、「詰め替え用」ではなく、「キャップ付き」の「本体」ボトルを購入しましょう。
(マスクを洗う際に、分量を量るため。)
そもそも漂白剤て何?
動画では、汚れが気になる方は、「塩素系の漂白剤」を使いましょう、とあります。

(「布マスクをご利用のみなさまへ」参照)
漂白剤とは汚れやシミなど、色素を化学反応によって分解させる物質のこと。
つまり、色素を取り除いて白くさせるはたらき(漂白)があります。
主に使われるのは、洗濯しても落ちなかった汚れやシミを落とす場合です。
漂白剤にはいろいろな種類や特徴あり、使い方を誤ると繊維などの素材を傷つけたり人体(肌など)に影響を及ぼすことも・・・。
というわけで、安全のために、「ゴム手袋」をはめるんです。
なぜ「塩素系」の漂白剤を使うの?

厚生労働省と経済産業省が合作した「布マスクをご利用のみなさまへ」の動画では、塩素系の漂白剤を紹介しています。
ここで「なぜ塩素系なの?」と疑問に思いませんでしたか?
なぜ「ただの漂白剤」ではないのでしょう。
家庭用の漂白剤には「塩素系」と「酸素系」がある
実は、私も自分の家にある衣類用の漂白剤を調べるまで知りませんでしたが、同じ衣類用の漂白剤に「塩素系」と「酸素系」が存在しています。
たとえば、
こちらの【花王】 ハイターには、「衣料用漂白剤(塩素系)」と表記されています。
|
一方、【ライオン】手間なしブライトには「酸素系漂白剤」と表記されています。
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「塩素系」漂白剤と「酸素系」漂白剤の違いは?
この違いがわからないと、なぜ塩素系がよいのかわかりませんよね。
ゴム手袋をはめるような危険なイメージもありますので、漂白剤の違いをちょっと詳しく探ってみましょう。
分類 | 塩素系漂白剤 | 酸素系漂白剤 |
形状 | 液体 | 液体 |
主な成分 | 次亜塩素酸ナトリウム | 過酸化水素 |
液性 | アルカリ性 | 弱酸性 |
漂白力 | あり | あり |
除菌・殺菌力 | あり | あり |
使えるもの | 「水洗いできる」白物の繊維 | 「水洗いできる」白物の繊維
「水洗いできる」色柄物の繊維 |
使えないもの | 水洗いできないもの 色柄物の繊維製品ほか 金属製のボタン・ファスナーほか |
水洗いできないもの 金属製のボタン・ファスナーほか |
大きな違いとしては、
塩素系の漂白剤(液体)は主にアルカリ性。
酸素系の漂白剤(液体)は弱酸性です。
そして、塩素系は、「白い繊維製品」に限定されているのに対し、
酸素系は「色柄物の繊維製品に使える」とされています。
塩素系は「白いマスク」、酸素系は「色柄マスク」に使う

このように、調べた結果、重要なことが分かりました。
塩素系の漂白剤は「色柄もののマスク」には使わない方がよい、ということです。
たしかに、厚生労働省と経済産業省が合作した「布マスクをご利用のみなさまへ」の動画では、
「※色・柄物には注意」と表記されていました。

(「布マスクをご利用のみなさまへ」参照)
見逃しそうですが、ここが重要ポイントです。
除菌や殺菌力は同じですので、布の色を確認して、漂白剤を選びましょう。
まとめると以下の通り。
【布マスクを漂白する場合の注意点】
- 白い布マスクには「塩素系」漂白剤を使う
- 色柄物の布マスクには「酸素系」漂白剤を使う
「大きめの桶(おけ)」て何?
準備するものの中に、「大きめの桶(おけ)」とあります。
「桶(おけ」て言われても・・・
なかなか家の中に「桶(おけ)」というものは存在しませんよね。
動画からすると、小さいバケツ、洗面器がそれに近いもののようです。
新型コロナウイルスという危険で未知なものを殺菌するのですから、マスクの洗濯洗浄専用のものを準備しましょう。
(家庭用で使うものと区別しましょう)
100円ショップにも「小さめの洗面器」や桶が置いてありますので、安価で購入できますよ。
布マスクを洗うのにどのくらい時間がかかる?
動画を見て、最初に思ったのは、「時間がかかること」です。
たった1枚の布マスクを洗うのに、動画に忠実に従うと、少なくとも20分以上はかかります。
優雅に20分も30分も時間をかけたくない方は、以下のように工夫をしてみてはいかがでしょう。
- ながら洗濯をする
(マスクを浸している時間に別のことを済ます) - 洗濯用洗剤の量を少し増やして、洗濯時間を短くする。
(この場合は、繊維を痛めないように優しく洗い、しっかり水洗いをする) - なるべくマスクを汚れないようにする
(化粧した顔に使わない) - マスクとの間にガーゼを挟み汚れないようにする
化粧汚れはきれいに落ちる?

化粧をする人も多いでしょう。
正直、化粧汚れ、ファンデーションや口紅の汚れは、普通に洗ってもきれいに落ちません。
その場合は、「洗濯用洗剤を溶かした水につける前」に、オイルタイプのメイク落としリキッドを直接汚れた部分につけて1分ほど時間を置いてみましょう。

すると、ファンデーションなどの汚れがぐっと落ちやすくなります。
私がおすすめするのは、「ぬれた手や顔でも使えるオイルタイプ 」のビオレ「メイク落としパーフェクトオイル」です。
水になじみやすいので時短できます。
布マスクを洗うと縮む?縮まない方法は?

布マスクを洗うと普通は縮みます。
ほぼ間違いありません。
ですが、口コミによると、布マスク(ガーゼマスク)を使う前に、あるひと手間で、縮みを少し防げるようです。
- 布(ガーゼ)マスクを水(お湯)に1時間ほどつけてから、水を切って乾かす。
- アイロンをする。
あらかじめ、布(ガーゼ)を水で縮めさせてから使うと、その後、縮まずに使えるのだそうです。
洗濯すると何回まで使える?

厚生労働省の「布製マスクの配布に関する電話相談窓口」によると、
洗濯回数については、以下のように明記されています。
「何度でも」洗って使える、とのことです。【洗濯回数】
1.洗濯により縮みますが、複数回の再利用については品質上問題ないことを確認しております。
2.一日一回の洗濯の頻度を推奨しており、汚れがつきましたら、その都度洗濯してください。引用元: <ガーゼマスクの利用・洗濯方法>参照
もみ洗い、こすり洗いしないように、優しく押し洗いして長持ちさせましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
布マスクの洗い方について、悩みが解消されたでしょうか。
安全に、除菌をして清潔なマスクを毎日使うためには、正しい知識も必要です。
よくわからないままではいつまでたっても不安から逃れられません。
どのような洗剤で洗えばよいのか、どの漂白剤を使うのか、マスクを洗うために必要なアイテムなどなど、マスクを毎日気持ちよく洗えるように事前に知っておくととても安心です。
また、マスクを洗う場合の注意点もいくつかあります。
厚生労働省の動画で推奨されている塩素系の漂白剤は、白いガーゼマスクに使う場合です。
つまり、色柄物の布マスクを洗う場合は、塩素系のアルカリ性の漂白剤は不向きとなります。
せっかくの色柄物のおしゃれなマスクも色が落ちて台無しになりますので、「酵素系」の漂白剤を使うと良いでしょう。
また、何度もマスクを洗う場合は、使う前に1時間ほど水かお湯に浸してから乾かし、アイロンをして使うと良いそうです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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