令和元年5月1日の記念すべき御朱印に10時間待ちとなり脚光を浴びた東京で最も格式が高いと言われている明治神宮(東京都渋谷区)の御朱印。
なぜそんなに明治神宮の御朱印が人気なのでしょうか。

70万平方メートルの緑豊かな広い敷地と神様の領域を感じる圧倒的な存在感は日本随一、東京最強ともいえるパワースポット。
ですが、実は明治神宮の御朱印そのものに「東京最強御朱印」と呼ばれる非常に格式高い、貴重な御朱印であることがわかりました。
それは御朱印の中に「あるのもが2つ」揃っているからなんだとか。
日本でも珍しい明治神宮の御朱印の秘密について探ります。
他にも明治神宮について記事を書いています。
よろしければどうぞ。
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明治神宮の御朱印の実際の画像を見よう

とてもシンプルですが、整った筆書は格式の高さがうかがえる御朱印です。
■明治神宮の御朱印
奉拝
明治神宮
日付
真ん中には明治神宮の社紋が大きく入っています。
そして、一番上には、朱色の「桐」と「菊」の御紋が入っています。
貴重な2つの菊と桐の御紋(神紋)

明治神宮の御朱印の特徴は、こちらの「桐」と「菊」の御紋です。
とても珍しく、格式の高い神社だからこそ「桐」と「菊」の2つがあるのだそうです。
全国的にもめったに見られない明治神宮ならではの御朱印ということです。
それではこの「桐」と「菊」の御紋にはどんな意味があるのでしょうか。
桐の御紋の意味
実はこの「桐」の御紋は、日本政府の紋章「五七桐」の桐の花を減らした「五三桐」というものです。
ちなみに「五七桐」はこちら。

真ん中の桐の花の数が7つあります。
そして、明治神宮の御朱印に押印されている「五三桐」はこちら。

真ん中のきち桐の花の数が5つとなっています。
皇室のみが使うことができる「桐」の紋章
『桐』は中国では聖天子の出現を待って現れる瑞鳥・鳳凰が住むめでたい樹だと古くから神聖なものとして伝えられています。
中国からの影響を受け、日本でも平安時代に嵯峨天皇がお召しになっていた高貴な衣服「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に、竹と鳳凰と麒麟、「桐」が描かれており、
高貴なもの、皇室のみが使うことのできる紋章として扱われてきたようです。
皇室からの恩賞としていただく「桐」の家紋
その後、天皇家(皇室)から家臣に授ける「御紋」となったようです。
例えば、天皇家から恩賞として授かった「足利将軍家」から「織田信長」へ渡り、「豊臣秀吉」へ授けられていくという形です。
桐の紋は秀吉の家紋として有名ですね。
秀吉が信長の家臣になった時は「五三桐」だった御紋が「豊臣」の姓を後陽成天皇から与えられたのを機に「五七桐」となったそうです。
位や格式を表していたこともわかります。
明治政府が「桐紋」を採用
そして、明治時代となり、日本政府を立ち上げる際に、「天皇家が使っていた紋章」として桐紋を採用したのだとか。
時代の流れとともに、日本政府の装飾の文様に使われるようになったようです。
よく「豊臣秀吉」の桐紋の紋章が日本政府をあらわす紋章と同じということでとりあげられますが、
「豊臣秀吉」の家紋というよりは、「天皇家の紋章」という色合いが強いことを覚えておくとよいかもしれません。
ちなみに、明治神宮の建物や鳥居には紋章が使われていますが、桐紋は「南神門両脇門の扉」に描かれています。
菊の御紋の意味
一方、明治神宮の「菊」の御紋は、皇室の十六弁二重菊の数を減らした十二弁二重菊と言われる紋章です。
十六弁二重菊はこちら。

そして、明治神宮の十二弁二重菊はこちら。

『菊』は桜と並び日本を代表する花です。
また、昔から日本では菊は花の中で最も高貴の花とされてきました。
そして菊の花が皇室の紋章となる由来もなかなか興味深いことがわかります。
菊の御紋は天皇の象徴
菊の花は、実は菊は日本古来の花ではなく、古代バビロンの時代の装飾として使われたもので、日本には中国から奈良時代に輸入されたのだとか。
当初は、邪気を払う不老長寿の薬として広まったらしいのですが、
花びらの形が太陽の形に似ていたことから、天照大神の信仰と結びつき、天皇の象徴として、平安時代には広く菊の文様が使われるようになったそうです。
皇室で初めて菊の紋を使用し、好まれたのが鎌倉時代の天皇、後鳥羽上皇の時代だそうで、御服や身につけるものに菊紋をつけたことが、代々天皇家にて受け継がれたようです。
そして、いつしか皇室の紋章となったというわけです。
天皇(皇室)と区別する弁の数
当初は、皇室の紋章となったものの、皇室以外の位の高い武士や商店、一般のお店に至るまで菊の紋章を用いることができました。
そのかわり、菊の花の枚数で格式を区別することとし、
10枚、12枚、16枚と区別し、この中で一番花びらが多い16枚の十六菊を皇室・皇族のみ使える専用の紋章しました。
明治時代から菊の紋章の使用は皇室のみ
明治時代となり、一部の神社を除き、菊の紋章は皇室以外は使えないものとなりました。
その一部の特別な神社の1つが明治神宮です。
そして、明治神宮は、皇室に遠慮する形で12枚の菊の花を紋章として使用しています。
桐や菊の紋章を両方使うのは珍しい
実は、菊の紋章の使用を許された神社やお寺が実は探せば多数ありますが、共通することは「皇室と特殊の関係がある神社」ということです。
もちろん、明治神宮は明治天皇と皇后を御祭神としてお祀りする神社ですから当然です。
明治神宮の他にも、菊の紋章や桐の紋章の使用を許され、御朱印にも押印する寺社ももちろん存在しています。
たとえば・・・
白峰神宮(京都)はこちら。
御祭神は、第75代 崇徳天皇、第47代 淳仁天皇です。
こちらは秀吉ゆかりの豊國神社の御朱印です。
五七桐の御紋が入っています。
ただし、桐の紋と菊の紋の2つが押印される御朱印は、おそらく日本全国探しても「明治神宮だけ」といえるでしょう。
大変珍しい御朱印ということになります。
同時に皇室ゆかりの紋章を2つ使用できる特別に格式の高い神社という意味を示しています。
■明治神宮ご利益アップの参拝方法
⇒【明治神宮】縁結びお守りの効果アップ参拝方法と御神木「夫婦楠」のご利益
■参拝の後のお楽しみ
⇒明治神宮のカフェランチは緑も楽しめるテラス席が人気|値段や混雑情報
まとめ
いかがでしたでしょうか。
明治神宮の御朱印が、実は知る人ぞ知る特別な御朱印だったということがわかりました。
約10時間の行列を作るほど格式が高い御朱印の1つで、なおかつとても珍しい御朱印だということです。
皇室ゆかりの神社、ということは訪れる観光客でもわかることですが、
菊の御紋の花びらの数や、桐の御紋の花の数で格式を表し、神社と皇室との深いつながりを表す御朱印の中でも日本中探してもほかにない御朱印ということです。
新天皇が御即位する記念にいただきたい御朱印と思うのも当然のことかもしれません。
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