知ってるようで知らない神社の参拝方法。
正しいマナーを知らなければ「え?そんなことも知らないの?」と恥ずかしい思いをします。

逆に体に作法が身についている人の参拝はとても自然で気持ちがよく、かっこいいものだったりします。
願い事をするまえに、まずは神様にご挨拶する正しいマナーをきちんと知っておきましょう。
今回は、拝殿の前に立ち、お賽銭を入れて鈴を鳴らすときに、どのような事に気を付ければよいのかを詳しくまとめてみました。
気になるお賽銭の金額や実はよくわからない鈴の鳴らし方も調査しています。
目次
神社の参拝方法の正しいマナーとは

神様に願いや想いを届けるなら正しく参拝することがポイントです。
気持ちや想いも重要ですが、参拝の順序から、マナーや祈願の仕方はお参りではとても大切なことだと認識しましょう。
初めて会う人にご挨拶をする場合は、自己紹介のように自分が何者なのかをお伝えするものです。
神社でも同じように、神様にご挨拶を申し上げる気持ちで拝殿へお参りをしましょう。
参拝するときには「願掛け」のように神様へ頼るだけの他力本願ではなく、
「誓いを立てる」という意識で、神様へ自分自身も目標に向かって努力する気持ちをお伝えするとよいでしょう。
その方が自然と意識も高まりますし、頑張る人は神様がちゃんと見守ってくれるはずです。
神社の参拝方法|まずは正しい手順を知ろう

ざっくりと神社のお参りの方法をご説明します。
(2)参道は端を歩く
(3)手水舎で手と口を清める
(4)拝殿前でお参りする
(5)御朱印をいただく場合は、本殿参拝後に社務所に行く
(6)摂社・末社にもごあいさつ
神社の参拝方法|お賽銭を入れる
(4)の拝殿前でお参りをする場合、何気なくいつもお賽銭箱に入れているお賽銭ですが、
実はいろいろとお作法があるようです。
お賽銭を入れる意味
お賽銭は、そもそも神社やお寺に「願いを叶えてくれた感謝とお礼」の証として捧げるお金だそうです。
賽銭(さいせん)とは、祈願成就のお礼として神や仏に奉納する金銭のことを指し、
「賽(さい)」は「神から福を受けたのに感謝して祭る」の意味とのこと。
お賽銭を入れるタイミング
拝殿前に立ったらまず、会釈をします。
そして、願いを叶えてくれた、または普段の感謝の気持ちの証としてお賽銭を入れます。
鈴があれば鈴を鳴らして、その後に神社の場合には、拝礼「二礼二拍手一礼」をしながら目を閉じて願い事をします。
お寺の場合は、「二礼二拍手一礼」は必要なく、静かに合掌をし目を閉じてお祈りをします。
お賽銭の入れ方と注意点
お賽銭を入れる際に、よく投げ入れたり、放り投げる人をよく見かけます。
お賽銭の入れ方には諸説ありますが、お賽銭のルーツを考えれば、あまり乱暴に投げてはいけないことがわかります。
まず、お金をそっとお賽銭箱に入れたほうがいいという説です。
お賽銭はお金が出回るようになった室町時代以前には、金や銀、お米や稲、海の幸山の幸を奉納していました。
その時期に獲れた産物を神様に奉納し、収穫の感謝をお伝えしていたのがお賽銭の始まりです。
捧げものを大切に扱うことから「投げる」というのは違和感のあるやり方となります。
その一方、「投げ銭」という作法も存在しています。
お賽銭を投げてチャリンという音が鳴らし、ガラガラと鈴を鳴らす音と合わせて「邪気を払う」ことができるという考えです。
神社によってはお賽銭の事を「お祓い料」として位置づけていることもあることから確かに「投げ銭」も納得ですね。
といっても、大きい音を立てたらよいというものではありませんからご注意を。
神社の参拝方法|お賽銭はいくら?
高額なお賽銭なら願いが届きやすい?という疑問を誰しも持ったことがあるかと思います。
参拝時のお賽銭には、前に述べたように、音で「邪気を祓う」という意味があることから、お札ではなく硬貨を選びましょう。
また、入れる際に音を立てるには、複数枚を入れるのがおすすめです。
お賽銭の金額には決まりがないそうです。
もし、大きな願い事をしたいなら、参拝後に2000円から3000円を白い封筒に入れ、玉串料として社務所に納めることもできますし、
「祈祷」の申し込みをし、初穂料(5000円~)をお納めしてお祓いや祈願をすることができます。
大切なのは、神仏に対して向き合う真摯な気持ちと、神仏に対して感謝の気持ち、そして、すべてはあなた自身の「心」の持ちようだということをお忘れなく。
神社の参拝方法|鈴を鳴らす
お賽銭を入れた後に「鈴」を鳴らします。
神社内で手を合わせる拝殿の中央には大きな鈴(鐘)があります。
当たり前のように鳴らしている鈴ですが、その名前や由来はとても面白い事がわかります。
鈴の名前と由来
この鈴の正式名称を本坪(ほんつぼ)、本坪鈴(ほんつぼすず)というそうです。
縄文時代には、土鈴(どれい)、弥生時代には銅鐸(どうたく)となり、古墳時代に丸い鈴となりました。
その頃から鈴は、悪霊を祓う道具として使用されてきたんですね。
本坪鈴の由来は、巫女さんが神楽を舞う時に使用しているあの鈴と言われています。
本来、神社の儀式としては、玉串料を納め、神主さんに祝詞を唱えてもらい、巫女さんが神楽を舞うのが正式な儀式の流れなんだとか。
神楽舞の儀式が省略されることが多くなっても、鈴で邪気祓いをするために、戦後から今の本坪鈴が取り付けられたというわけです。
鈴の紐(縄)の部分にも意味がある
鈴を鳴らす際に持つ縄の部分事を「鈴緒(すずお)」というそうです。
「緒」という漢字には「繋ぐ」という意味があり、神社の鈴緒は、神様の世界と現世を繋ぐ意味があるようです。
鈴緒の素材は「麻」でできており、3本の麻の紐を編んで1つの縄にしているものが多いです。
参拝する際に、悪霊を祓ってから神様の世界と繋がるという意味で鈴緒は取り付けられているそうですよ。
鈴を鳴らす意味
前にも述べたように、「祓い清める」という意味の他に、その鈴の音色で神様をお呼びする意味があるそうです。
鈴そのものに力があるわけではなく、その鈴の音に力があるという訳です。
お正月に目にする土鈴やお守りなどにも鈴がついているのは、身を清める意味があったんですね。
鈴の鳴らす作法と注意点
お賽銭を入れた後、鈴緒を両手で持って鈴を2、3回鳴らします。
鈴緒が太すぎたり持ちにくかったりして鳴らしにくいですが、2~3回の音が目安です。
鈴を鳴らしている際に、「祓いたまえ清めたまえ」と口には出さず心の中で唱えます。
その後、立っている位置を右か左か移動して、二礼二拍手する。
という流れです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
参拝の時のお賽銭と鈴について理解できたでしょうか。
最近は御朱印集めや神社巡りが注目されていますが、神社の歴史やお作法にも目を向けてみればとても興味深いことがお分かりになると思います。
そして、謎が多い事もわかりますね。
今後も参拝の正しいお作法など調査していきたいと思います。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
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